土地分筆登記と敷地分割の違いについて解説

土地を分ける際によく耳にする「分筆登記」と「敷地分割」。一見似たような手続きに思えますが、それぞれが異なる法律に基づいており、その目的や手続きの内容も大きく異なります。
本記事では、不動産登記法に基づく「分筆登記」と建築基準法に基づく「敷地分割」の違いについて解説します。
分筆登記と敷地分割の基本的な違い
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項目 | 分筆登記 | 敷地分割 |
---|---|---|
法的根拠 | 不動産登記法 | 建築基準法 |
目的 | 登記簿上で土地を分ける | 建築基準法上で敷地を分ける |
適用場面 | 土地の売却、相続、担保設定など | 建物を建てる際に敷地を分ける必要がある場合 |
登記の有無 | 必要(登記簿上で土地が分かれる) | 不要(登記簿上は1つの土地のまま) |
手続きの主体 | 土地家屋調査士、法務局 | 建築士、行政機関 |
土地分筆登記とは
土地分筆登記とは「不動産登記法」に基づき、1筆の土地を2筆以上に分ける手続きです。土地分筆登記は、土地の一部を分けて売ったり、相続で土地を分け合う際などに行われます。分筆後は登記簿上でも別々の土地として扱われます。
敷地分割とは
敷地分割とは登記上の土地を分けるのではなく、「建築基準法」に基づき敷地を分ける手続きです。敷地分割は、例えば実家の敷地に、子供が家を建てる際などに行われます。
敷地分割を行う際の注意点として、分割後の建築敷地が、それぞれ建築基準法に適合するように分割位置を決める必要があります。

それぞれの手続きには専門的な知識が必要なため、土地家屋調査士や建築士、行政機関に相談することをおすすめします。土地の分割をスムーズに進めるために、目的に応じた適切な手続きを選択しましょう。